ここからオリンピックが始まった

アクロポリスなどで有名なギリシャの首都アテネ。
街中が神殿やら遺跡やらでテンコ盛りだけど、オリンピック発祥の地としても有名。

今回は世界遺産まみれになりながら、街歩きのついでにオリンピックの始まりの地でその歴史に触れてみようかな。
もちろん競技に参加する訳じゃないけれど、見るだけでも「参加することに意義がある」…かもね。

・紀元前5世紀がここにある
・衛兵の民族衣装がかわいい
・古代オリンピックは2700年前
・街中が遺跡なのだ
・ガラクタ市も楽しい
・世界遺産を見下ろしながら

アテネ市内はバスも地下鉄も充実しているので、いろいろと回るには結構便利。
しかも有名どころはかなり中心部に集まっているので、歩いて回るのはそう苦にはならないみたい。

ということで、とりあえず歩いてアテネを見て回ることにしよ~っと。

紀元前5世紀がここにある
まず向かったのは一番の有名どころ「アクロポリス」。地下鉄アクロポリス駅からはすぐ。

一番有名なのがパルテノン神殿。

ドーリア式建築の最高峰と言われるだけあって、間近で見るとその迫力と美しさは半端ないね。
アテナイの守護神アテーナーを祀ってあるそうだけれど、これが紀元前5世紀に建てられたというのがスゴイ!

紀元前5世紀と言えば日本では縄文時代から弥生時代にかけての頃。
日本では土器とか貝塚なんて言っていた頃に、こんなものを作ったのだから尊敬しちゃうよね。

アクロポリスには他にもアテーナ―・ニーケー神殿やエレクティオン神殿とかいくつも立派な遺跡があるけれど、アクロポリスは「アクロス」が高い、「ポリス」は都市を意味し、「高い所にある都市」を指す。

確かに地下鉄の駅からは近かったけれど、麓からは結構な坂道といくつもの階段を上って頂上に辿り着いた。
その分、見晴らしはいいけどね。

遺跡の前ではネコも結構絵になる…そんな1枚。

衛兵の民族衣装がかわいい

アクロポリスから歩いて15分程のところにあるのが国会議事堂。
この向かいには無名戦士の墓もある。

この建物は19世紀に初代ギリシャ国王のオットーが王宮として建てたものだが、1933年から国会議事堂として使われているそうな。

国会議事堂周りにはギリシャの民族衣装に身を包んだ衛兵がいる。 ヒダの多いプリーツスカートのようなのが「フスタネーラ」、黒いポンポンが付いた赤い革製の靴が「ツアルヒア」と言うらしい。 彼らは30分毎の場所替えと、1時間毎に交代する時にこんな儀式を行うのだ。
古代オリンピックは2700年前
パナシナイコスタジアムに来た。ここもアクロポリスから15分位。1896年に第1回近代オリンピックが開催されたところで、毎回の聖火が点灯されることでも有名だよね。

本家の古代オリンピックが始まったのは今から2700年も前のこと。
最初はギリシャの中のエーリスとスパルタの都市国家同士の試合だったのだそう。

スタジアムには今までの開催地を記した石板が設けられている。 1964年のところにはちゃんと「TOKYO」と書かれているね。 ちなみに東京大会は第18回だけど、競技会としては19回目(中止も1回と数えて)なの。 それは第3回と4回の間にアテネが1回中間大会をしちゃたからなんだって。(ただし、石板には書かれていない)理由は知らんけど…。
街中が遺跡なのだ
実際、アテネの街中をそこはかとなく歩いてみると有名どころ以外にも、名もない遺跡がいっぱいあるのがわかる。

これは古い教会みたいだけど、商業ビルの一角にちゃんと残されている。見た感じでは相当古そう。

国立考古学博物館では小学生の課外授業みたいなのが行われていた。 ここはミケーネ文明やキクラデス文明などについて多くが学べる場所だけど、子供の頃から歴史を体感できるのはいいねぇ。 僕の小学校ではこんなの無かったけどね。
ガラクタ市も楽しい
オシャレなショッピングならエルム通りなんかがお勧めだけど、アマノジャクの僕はフリーマーケットのあるモナスティラキ地区へ向かうのだ。

フリーマーケットで買い物はあまりしないけど、見て回るのは実際楽しい。

この写真は粗大ゴミの回収をしているのではない。
みんな「商品」らしいが僕にはそうは見えなかったね。

ときには「へぇ~」というような店もある。
これはランプを売っているのだけれど、ある意味オシャレかな。

もちろんこんなモノ、誰が買うのだろうというものもたくさんある。

これはそこそこの大きさの金庫。
こんなボロが使えるのか?開かずの金庫だったらどうする?
でも中にお宝があるかも?しかし本当に開かなかったら?
妄想は膨らむばかり…。

こういう店に出合うと何だかほっとするのはなんでだろ~。 一応ディスプレイしているみたいだが、テントのギリシャ文字が無かったら東南アジアのイメージだね。
世界遺産を見下ろしながら
景色が良いというので、街の中心からそう遠くないリカヴィトス山へ登ってみた。 ここは歩いても登れるけど、だいぶくたびれてきたのでケーブルカーに乗って山頂にやって来た。

山頂からはアテネの街並みが一望できる。
アクロポリス周辺は建築規制が掛けられているので、歴史的景観がしっかりと残されているのがよく分かるね。

リカヴィトス山から見たアクロポリス。
要塞として十分に機能するのが良くわかる。

しかし、1687年のオスマン帝国とヴェネツィア共和国との戦いの際の大砲によって神殿の多くが被災してしまった。
その修復が1975年から延々と続いてるわけだが、その足場やクレーンはなるべく目立たないように工夫されてるんだって。
こんなところも歴史を大切にする国らしいね。

このリカヴィトス山の山頂付近にはアテネの夜景が楽しめる素敵なレストランがいくつもあるらしい。
ということは日没を待ってここでディナーといこうかな

なんちゃって。