カリブ海の真ん中あたり、キューバの南160㎞にある秋田県ほどの広さの島「ジャマイカ」。
その北西部に位置するモンテゴベイは、首都キングストンに次ぐジャマイカ第2の大きな都市。
日本からの直行便は無いのでアメリカ経由が一般的。
僕はマイアミからモンテゴベイのサングスター国際空港を目指した。フライト時間は1時間40分。関空からふらっと沖縄へでも行く、そんな感覚だ。
ジャマイカの気候は熱帯に分類され、確かに暑いが不思議と不快な暑さではない。
湿度がそれ程高くなくサラッとしているからかも知れない。
モンテゴベイは一大観光地なので、ホテルは高級リゾートから普通の宿まで沢山ある。
それらの多くがオールインクルーシブとなっていて、宿泊代に食事代や各種アクティビティなどの全てが含まれている。だから宿泊中にお金の心配をしなくて済む。
モンテゴベイは綺麗なビーチが多く、モンテゴベイ海洋公園として整備されている。
リゾートホテルの中には3㎞以上ものプライベートビーチを持つ所もあり、シュノーケリングやダイビングなどが人気だ。
モンテゴベイのホテルなどの大きな建物は白が多い。そしてビーチの砂も真っ白。
それらの白と澄み切った青空のコントラストが気持ちいい。モンテゴベイには外国からの大型クルーズ船も多く来る。
その港からかつて、ラード(豚の油脂)がヨーロッパに向けて盛んに輸出されていた。
そのためスペイン語で「ラード」を意味する「マンテカ」がモンテゴベイの語源になったらしい。
ジャマイカは1494年、コロンブスによって「発見」されて以来スペイン領だったが、17世紀からはイギリス領となった。
スペイン時代からサトウキビのプランテーションに先住民を使ったが、きつい労働やヨーロッパから持ち込まれた病気で多くが死んでしまった。
そこで不足した労働力を補うために西アフリカから黒人奴隷を多く「輸入」したが、18~19世紀に黒人たちの反乱が多発した。
そんなジャマイカの裏の歴史を伝える「遺跡」が各地に遺されている。
気候は良いし、街の雰囲気も明るい。
しかし、人口に対する殺人事件の発生件数が多いのは、コロンビア、南アフリカ、そしてジャマイカがトップ3。
モンテゴベイは首都キングストン程ではないとは言え、夜間や人通りの少ない場所へ出掛けるのはお勧めしない。
でも、マーケットはやっぱり見てみたいよね。
地元向けが一番雰囲気が感じられて良いけど、観光客向けもそれなりに面白い。
ただし、スリには気を付けてね。
モンテゴベイから東へ車で1時間半ほど行ったところにあるオーチョ・リオスまで足を伸ばした。
ここにはダンズリバーフォールズという滝をおよそ180m歩いて上るアクティビティがある。
老若男女問わず仲良く手をつないで森の中の「滝登り」が楽しめる。
ジャマイカは秋田県ほどの広さしかない島だが、熱帯で雨が多いため水が豊富で、何と国内に200本もの川がある。
だから1年を通してこのような滝遊びができる。
空港近くで馬が草を食べていた。「のどか」を絵に描いたような時間がここにある。
ちなみに、ジャマイカで一番高い山は2256mのブルーマウンテン山。そう、あのブルーマウンテンコーヒーの産地の山。
豊かな水とたっぷりの陽射しが美味しいコーヒーをつくるんだそう。
その土地を肌で感じるのは、マーケット、食事、そして人だね。
このおじさん、花を売っているわけではない。観光客相手に写真を撮らせてモデル代を稼いでいるのだ。逞しいね。
歌を歌ってチップを稼ぐストリートミュージシャンのおじさん。
ボブ・マーリーに代表されるレゲエ音楽は、1960年代後半にここジャマイカで誕生したもの。
食事をしていると「流し」が回ってくる。気に入れば1曲注文する。
バンジョー、マラカス、そしてボンゴと呼ばれる一対の小型の太鼓(ちょうど椅子で隠れて見えていない)を操り、至って陽気だ。
ちなみに、ボンゴの口径が小さい方をマッチョ(スペイン語で男性の意味)、大きい方をエンブラ(同、女性)と言う。
ジャマイカは1962年の独立以来、イギリス連邦のメンバーなので、車は日本と同じ左側通行。
僕は滞在中の移動はレンタカーを使ったけど、快適で走りやすかったね。ただし都市部では窓は開けない方がお勧め。安全のため。
でも、カリブ海も何だか気に入っっちゃた。次は近所のキューバとかハイチに行こうかな。ん?ドミニカから先に小さい島国がたくさんあるぞ。
セントクリストファー・ネービス、アンティグア・バーブーダ、セントルシア、バルバドス、グレナダ・・・まだいっぱいある!
こりゃ全部行くのに時間かかりそうだ!
なんちゃって。
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