のんびりと固有種の島歩き

聞いたことはあるがどこにあるのか分からない…そんな国は結構あるよね。「セーシェル共和国」もそのひとつかも。でも、どこで聞いたっけ?

もしかして松田聖子さんの曲「セイシェルの夕陽」だったりして…

日本からは遠いため行く人は少ないけど、ヨーロッパの人達にとっては新婚旅行のメッカだそうですよ。

ヨーロッパからは結構便利

日本からセーシェルへの直行便は無いので、シンガポールやコロンボ(スリランカ)での乗り継ぎが必要。

直行便なら気軽に行けるけど、乗り継ぎがあると強い目的意識を持たないと「面倒くさそう」ということになっちゃうかも。

ところが、ヨーロッパからだとロンドン、パリ、フランクフルトなど多くの都市からセーシェルのフラッグキャリアであるセーシェル航空が飛んでいる。距離的には関空からオーストラリアのゴールドコーストという感じ。

ちなみに、セーシェル航空の尾翼デザインはカモメ科の「ヒメアジサシ」。世界の航空会社で尾翼に動物のデザインを入れている会社のうち、半数以上が鳥を採用しているんだって。

首都と言えども島時間

セーシェルはアフリカ大陸の東端から約1300㎞離れている島国。島の数は115あり、その3分の1は無人島。

今回訪れたのは首都ビクトリアのあるセーシェル最大の島、マヘ島。

セーシェルは1976年にイギリスから独立した英連邦のメンバー。だから、車は日本と同じ左側通行。

こちらは小学校。制服など無いのに、何となくほのぼのとした統一感が感じられるから不思議。

暫くぼ~っと見ていたのは、僕の体がここの島時間に慣れたからかしら?

地元の雰囲気は何はともあれ市場

世界中何処へ行ってもその土地の空気を色濃く感じたいなら、まずは市場に限るね。

市場の中にある池ではサギが魚を狙っていた。

もちろん野生で、誰も見向きもしない、こんなゆる~い感じが気持ちいい。

八百屋のおばちゃんも商品を並べた後は、隣の店のおばちゃんとお喋りに忙しい。

あくせく売ろうという感じが全くしない、販売促進とは無縁の空気感にまったりと共感してしまう。

観光客相手のお店はちゃんと仕事をしている。

おじさんがやっている店もあるけど、概して女性の方が勤勉で真面目に働いているって感じ。

男はどうも真剣さが足りないような気がするのは僕だけでしょうか?

実際、おじさんの店の方が売れてないみたいだった。

やっぱり海でしょ!

セーシェルは気温が1年を通して30℃程と安定しているので、いつでも泳ぐことはできる。でも、ベストシーズンは乾季の5~10月。僕が行ったのは9月だったので、雨には一度も降られなかった。

砂は真っ白で気持ちいい。

有名なビーチはいくつかあるが、どこでも気に入ったところで海に入るのがオススメ。せっかく来たので、ダイビングもしてみた。

コショウダイ、サンゴ礁によくいる。

ヘラヤガラ、体の色を変えることができる。

固有種のカメに会いに行く

セーシェルは一度も大陸と地続きになったことが無いので、動物や植物に固有種が多い。

中でも有名なアルダブラゾウガメに会いに行くことにした。

セーシェルに鉄道は無いので、バスに乗って行く。

観光客はあまり利用しないみたいで、全員地元の方々。

アナウンスは一切無く、大体目星を付けておいたバス停に近づくと「降ります!」と言うと止まってくれる。

アルダブラゾウガメはセーシェル固有種で、世界遺産のアルダブラ環礁には15万頭もいるそうだ。これは国立植物園にいるのを撮影したもの。

最後に食事の話をひとつ。

これは、フルーツコウモリというこうもり。

なぜフルーツと言うかというとフルーツしか食べないから。で、これをどうするかと言うと、スープで頂く。

主食がフルーツなので臭みも無く、いいダシが出てはっきり言って美味しいらしい。

しかし、姿煮の状態で出されるので、要はこのまんまの形でスープの中にいらっしゃる訳だ。羽は煮ることによってボロボロになっているので、全体を拡げるとかなり気の毒な姿である。

ミクロネシアやポリネシアなどでも食べる習慣があるので、勇気のある方はお試しあれ。僕は見たことがあるので、それで十分かな。

なんちゃって。